教えて! 回復期リハ7 退院するには、どのくらいのFIMが必要か?
回復期リハ病棟でリハビリすると、どこからどこまで改善するのか?
前回は、疾患ごとのFIM利得についてお話ししましたが、運動機能の改善に比べて、
認知機能を改善させることは難しい、ということをご理解いただけたのではないでしょうか。
では今回は、回復期リハ病棟でリハビリをすると、FIMがどこからどこまで改善するのか、
年代ごとに比較してみてみましょう。2020年3月に 回復期リハビリテーション病棟協会が発行した
「回復期リハビリテーション病棟の現状と課題に関する調査報告書」をもとに、
要点をまとめると、この表のような結果になりました。
認知機能を改善させることは難しい、ということをご理解いただけたのではないでしょうか。
では今回は、回復期リハ病棟でリハビリをすると、FIMがどこからどこまで改善するのか、
年代ごとに比較してみてみましょう。2020年3月に 回復期リハビリテーション病棟協会が発行した
「回復期リハビリテーション病棟の現状と課題に関する調査報告書」をもとに、
要点をまとめると、この表のような結果になりました。
入棟時 FIM | 退棟時FIM | FIM利得 | |
2002年 | 80.8 | 96.9 | 16.1 |
2010年 | 73.6 | 88.9 | 15.3 |
2019年 | 68.8 | 91.8 | 23 |
2002年、2010年、そして2019年を比較すると、いくつか傾向が見えてきます。
まず入棟時FIMで比較すると、年を追うごとに、入棟時のFIMが低下しています。
様々な要因もあるとは思いますが、回復期リハ病棟では、よりFIMが低い、
つまり より重度の患者さんを受け入れるようになった、と言えるでしょうか。
また変動はあるものの、退棟時のFIMが おおむね90点台で退院する、と考えておけばよいでしょう。
前回もお伝えしたように、FIM利得は23.0点となっており、時代と共に上昇している印象があります。
患者さんご本人・ご家族の状況によっては、例えFIMが90点台を超えていても、
自宅退院できない場合があり、逆にFIMが低くても、自宅退院の方針となることもあります。
最終的に、退院先を決めるのは、患者さんご本人やご家族であって、医療者ではないのですから。
しかし当然、医療者としての見解を求められることはあるはず。
その目安が、退棟時のFIMが90点台であること、なのです。
従って、リハビリによってFIMが80点以上になってきたら、そろそろ退院支援を始めてもよい時期かもしれませんね。
では、退棟時のFIMが、自宅退院可能なレベルよりも低いときは、どのように対処すべきでしょうか。
分かりやすく、下の図に従って説明すると、1では、ご本人の機能(FIM)が、
退院可能レベルを超えているため、目標の環境に退院可能となります。
しかし2のように、ご本人の機能が目標に届かなかった場合は、3のように、
環境整備やサービス導入によって、実際の患者さんの機能レベルにまでハードルを下げてあげれば、
目標の環境に退院することができるのです。
しかし環境整備やサービス導入にも、準備の時間が必要ですから、
目標とする環境の情報を事前に集めておき、ご本人の機能と比較しながら退院調整をしていく必要があります。
まず入棟時FIMで比較すると、年を追うごとに、入棟時のFIMが低下しています。
様々な要因もあるとは思いますが、回復期リハ病棟では、よりFIMが低い、
つまり より重度の患者さんを受け入れるようになった、と言えるでしょうか。
また変動はあるものの、退棟時のFIMが おおむね90点台で退院する、と考えておけばよいでしょう。
前回もお伝えしたように、FIM利得は23.0点となっており、時代と共に上昇している印象があります。
患者さんご本人・ご家族の状況によっては、例えFIMが90点台を超えていても、
自宅退院できない場合があり、逆にFIMが低くても、自宅退院の方針となることもあります。
最終的に、退院先を決めるのは、患者さんご本人やご家族であって、医療者ではないのですから。
しかし当然、医療者としての見解を求められることはあるはず。
その目安が、退棟時のFIMが90点台であること、なのです。
従って、リハビリによってFIMが80点以上になってきたら、そろそろ退院支援を始めてもよい時期かもしれませんね。
では、退棟時のFIMが、自宅退院可能なレベルよりも低いときは、どのように対処すべきでしょうか。
分かりやすく、下の図に従って説明すると、1では、ご本人の機能(FIM)が、
退院可能レベルを超えているため、目標の環境に退院可能となります。
しかし2のように、ご本人の機能が目標に届かなかった場合は、3のように、
環境整備やサービス導入によって、実際の患者さんの機能レベルにまでハードルを下げてあげれば、
目標の環境に退院することができるのです。
しかし環境整備やサービス導入にも、準備の時間が必要ですから、
目標とする環境の情報を事前に集めておき、ご本人の機能と比較しながら退院調整をしていく必要があります。
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