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教えて! 回復期リハ2 回復期リハ病棟って、どんなところ?


回復期リハ病棟って、どんなところ?

3 在宅復帰が目標

回復期リハビリの目標は、施設ではなく、「家」での生活に復帰すること。
この「家」というのは、もちろん「自宅」が含まれますが、回復期リハビリ病棟の退院目標に
用いられる用語は、「自宅復帰率・自宅復帰率」ではなく、「在宅復帰・在宅復帰率」。
この「自宅」と「在宅」、どんな違いがあるのでしょうか?


自宅復帰=自宅への復帰(退院)

在宅復帰=自宅への復帰(退院) + 自宅以外の対象施設への復帰(退院)



では、どんな施設が自宅以外の施設として認識されているのでしょうか。
例を挙げて説明すると、特別養護老人ホーム(特養)・(介護付き・住宅型)有料老人ホーム
・サービス付き高齢者住宅・グループホーム・ケアハウス・介護医療院、などです。

沢山あるので覚えきれないかもしれませんね。
そこでもっと分かりやすく簡潔に言えば、老人保健施設(老健)は、「在宅」の対象にならない、ということです。
もちろん、療養型病棟への転院など、医療施設に転院した場合も対象外となります。
言い方を変えれば、回復期リハから老健へと退院する方が増えると、
在宅復帰の割合(在宅復帰率)が下がる、ということになります。

そして少しでも多くの患者さんが 在宅復帰できるよう、目標となっている数値があります。
これが「在宅復帰率」です。回復期リハ病棟で在宅復帰率が70%以上であることが求められます。

単純に、回復期リハビリ病棟に入院する患者さん全体の70%以上、と決まっているわけではなく、
計算には少し手間がかかるので、回復期リハビリ病棟では在宅復帰を目標にしているのだな、
ということがお分かりいただければ充分だと思います。
更に詳しく知りたい方は、他所をご参照ください。


4 入院可能な期間


回復期リハビリ病棟は、入院可能な期間が決まっています。
前回もご説明した通り、回復期リハビリ病棟に入院するには「対象となる疾患」に該当している必要がありました。
そこで、これまた簡単に説明すると以下の表のようになります。
対象疾患 疾患の例 入院期間
運動器疾患 大腿骨骨折・脊椎・骨盤の骨折
膝関節または2肢以上の多発骨折など
最大90日間
脳血管疾患 脳梗塞・脳出血・頭部外傷
脳炎・脊髄炎・多発神経炎など
最大50日間
脳血管疾患 高次脳機能障害を伴う脳血管疾患
重度の頭部外傷・頸髄損傷など
最大180日間
廃用症候群 病気や術後の虚弱など 最大90日間
靭帯損傷など 大腿骨・骨盤・脊髄・股関節・膝関節の神経、
筋または靭帯の損傷後など
最大60日
入院期間は、あくまで「最大~日」ですから、実際にはもっと早く退院になります。
実際のところ、どのくらいの入院期間になるのでしょうか?
またどんな患者さんが、回復期リハ病棟を利用されるのでしょうか?
次回は、回復期リハ病棟の「平均的患者像」についてご説明します。