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流れをつかもう! 急性期から回復期、そして就労支援へ 1 イントロダクション


イントロダクション

医療職の方でも、自身の職場のことは分かっても、他の職場のことは分からないもの…。
急性期で働く皆さんは回復期リハビリ病棟や退院後の支援、就労支援のことを理解するのは困難でしょうし、
回復期で勤務する方は急性期医療機関や 回復期リハビリ病棟退院後の就労までの過程が分からなくても当然です。

以前であれば、各医療機関との連携や見学も積極的に行えたものですが、
コロナ禍となって以降、実際に他院の医療を見学するのは難しくなってしまいました。

そこで、相互に連携するうえで重要となる各機関の特徴をご紹介することで、皆さんの相互理解を助け、
ご自身が担当する患者さんの支援にお役立ていただくことが、本シリーズの目的です。

なぜ急性期医療機関の入院期間は短いのか、
回復期リハビリ病棟ではどのくらい手厚いリハビリを受けることができるのか、
患者さんの退院・就労支援に重要な視点とは何か、など、やさしく解説していきます。

下記の図は、急性期から回復期リハビリ病棟を経て退院、そして復職していくまでの流れを筆者が図示したものです。
急病で入院が必要となった場合、地域の救急病院に受診することになります。
そのまま外来診療だけで帰宅できる場合も少なくありませんが、病気の種類によっては入院や手術が必要な場合もあります。
こうした医療機関は次々に新たな患者さんを収容・治療する必要があるため、長期間 入院することは困難であり、
平均約2週間の入院治療のあとに自宅退院を目指すには更なるリハビリが必要な場合もあり、
リハビリを目的に回復期リハビリ病棟に転院することになります。

回復期リハビリ病棟とは集中的に入院リハビリを行うことで自宅退院を医療機関です。
骨折などの運動器疾患であれば平均で50日程度(最大90日)、
脳梗塞などの脳血管疾患であれば平均80日程度(最大180日)の入院リハビリが可能です。

その後に自宅退院となれば、そこから更に自宅療養を経て、職場復帰を目指す方もいらっしゃいます。
その場合、もとの職場と復職についての検討が充分になされていれば問題がありませんが、
復職に向けた訓練が必要な場合には、医療機関での外来リハビリや自宅に
リハビリスタッフが来てくれる訪問リハを利用するケースもあります。

元の職場への復帰か困難な場合には、就労支援移行事業所や、公的な組織としてハローワークを利用するなどして、
就労先を探していくことになります。

今回は病気発症から就労に至る全体の流れをご説明しました。
次回からは、各機関の特徴をご紹介していきます。