教えて! 回復期リハ1 回復期リハビリテーションって、なに?
回復期リハビリテーションって、なに?
どんなにベテランの医療職の方であっても、自分の職場以外のことは、よく分からない、
という場合が少なくないのではないでしょうか。
当然、回復期リハビリ病棟で勤務されたことがない方にとっては、回復期リハ病棟ってどんなところなのか、
イメージができないものですよね。
そこで今回から数回に分けて、回復期リハビリ病棟ってどんな病棟なのか分かりやすく解説していきます。
1.脳血管疾患や運動器疾患、病後の廃用状態の方に(回リハの対象疾患は ある程度決まっている)
2.早期に、集中的に、入院リハビリを行うことによって(発症からの期間と、1日に行うリハビリの量が重要)
3.自宅または自宅に類する環境への退院を促すための病棟(在宅復帰が目標)
4.対象疾患によって、入院できる期間の上限日数が決まっている
1 回復期リハの対象疾患
先程 ご説明した通り、回復期リハには、そのリハビリの対象となる疾患・患者さんが決まっています。
大まかな分類として、脳血管疾患、運動器疾患、廃用症候群です。
(その他の疾患も対象となりますが、代表的なのはこの3つです)
脳血管疾患の代表的な疾患としては、脳梗塞や脳出血が挙げられるでしょうか。
病気によって麻痺が生じた場合の手足の麻痺だけではなく、言葉が出にくくなる失語や
食事摂取が難しくなる飲み込みの障害(嚥下障害)、
そして沢山の情報を統合して判断することが難しくなる高次脳機能障害も、
脳血管リハビリの対象となります。
運動器疾患では、大腿骨や脊椎(いわゆる背骨)の骨折など、
移動能力やADLが損なわれる疾患が対象となります。
従って、基本的には上肢の骨折だけでは対象となりません。
廃用症候群とは、いわゆる病後や術後の虚弱によって運動機能が低下した状態をいいます。
高齢者でよく見られる肺炎・誤嚥性肺炎後の廃用状態も、対象となります。
2 発症からの期間 と リハビリの量
回復期リハビリは、発症後早期に・集中的にリハビリを行う制度で、
以前は発症から2か月以内に回復期リハビリを開始している必要がありました。
しかし現在ではその「2か月以内に」というルールはなくなり、それ以前の疾患もリハビリの対象となっています。
しかし長期間リハビリをせず、数か月後にリハビリを開始しても改善しにくいことは想像がつくでしょう。
ですから制度上「2か月以内に」というルールはなくなりましたが、
早期から集中的にリハビリをした方が、より回復しやすいと思います。
また回復期リハ病棟入棟後のリハビリは、1日9単位を上限として実施可能です。
この9単位、というのはどのくらいの時間かというと、1単位=20分であり、
1日あたり20分×9単位=180分=3時間を上限にリハビリが可能、ということです。
このリハビリは、理学療法士、作業療法士、そして疾患によっては言語聴覚士が担当します。
この3つの職種のリハビリを合計して1日9単位が上限になります
(例:理学療法士4単位+作業療法士3単位+言語聴覚士2単位)。
次回は、回復期リハ病棟の目標の1つである「在宅復帰」と、疾患ごとに決まっている
「入院可能な期間」についてご説明します。
という場合が少なくないのではないでしょうか。
当然、回復期リハビリ病棟で勤務されたことがない方にとっては、回復期リハ病棟ってどんなところなのか、
イメージができないものですよね。
そこで今回から数回に分けて、回復期リハビリ病棟ってどんな病棟なのか分かりやすく解説していきます。
1.脳血管疾患や運動器疾患、病後の廃用状態の方に(回リハの対象疾患は ある程度決まっている)
2.早期に、集中的に、入院リハビリを行うことによって(発症からの期間と、1日に行うリハビリの量が重要)
3.自宅または自宅に類する環境への退院を促すための病棟(在宅復帰が目標)
4.対象疾患によって、入院できる期間の上限日数が決まっている
1 回復期リハの対象疾患
先程 ご説明した通り、回復期リハには、そのリハビリの対象となる疾患・患者さんが決まっています。
大まかな分類として、脳血管疾患、運動器疾患、廃用症候群です。
(その他の疾患も対象となりますが、代表的なのはこの3つです)
脳血管疾患の代表的な疾患としては、脳梗塞や脳出血が挙げられるでしょうか。
病気によって麻痺が生じた場合の手足の麻痺だけではなく、言葉が出にくくなる失語や
食事摂取が難しくなる飲み込みの障害(嚥下障害)、
そして沢山の情報を統合して判断することが難しくなる高次脳機能障害も、
脳血管リハビリの対象となります。
運動器疾患では、大腿骨や脊椎(いわゆる背骨)の骨折など、
移動能力やADLが損なわれる疾患が対象となります。
従って、基本的には上肢の骨折だけでは対象となりません。
廃用症候群とは、いわゆる病後や術後の虚弱によって運動機能が低下した状態をいいます。
高齢者でよく見られる肺炎・誤嚥性肺炎後の廃用状態も、対象となります。
2 発症からの期間 と リハビリの量
回復期リハビリは、発症後早期に・集中的にリハビリを行う制度で、
以前は発症から2か月以内に回復期リハビリを開始している必要がありました。
しかし現在ではその「2か月以内に」というルールはなくなり、それ以前の疾患もリハビリの対象となっています。
しかし長期間リハビリをせず、数か月後にリハビリを開始しても改善しにくいことは想像がつくでしょう。
ですから制度上「2か月以内に」というルールはなくなりましたが、
早期から集中的にリハビリをした方が、より回復しやすいと思います。
また回復期リハ病棟入棟後のリハビリは、1日9単位を上限として実施可能です。
この9単位、というのはどのくらいの時間かというと、1単位=20分であり、
1日あたり20分×9単位=180分=3時間を上限にリハビリが可能、ということです。
このリハビリは、理学療法士、作業療法士、そして疾患によっては言語聴覚士が担当します。
この3つの職種のリハビリを合計して1日9単位が上限になります
(例:理学療法士4単位+作業療法士3単位+言語聴覚士2単位)。
次回は、回復期リハ病棟の目標の1つである「在宅復帰」と、疾患ごとに決まっている
「入院可能な期間」についてご説明します。
回復期リハの目標と入院可能な期間