グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



HOME >  ポリファーマシー >  みんなで考える ポリファーマシー 7

みんなで考える ポリファーマシー 7


処方整理を促す制度:ポリファーマシー加算

多くの医師が、処方を見直す必要性を感じていても、様々な理由から実践できない場合もあるのではないでしょうか。
しかしポリファーマシーに注目することで、不要な薬剤や、多くの内服薬を併用することによる副作用を
減らすことができるかもしれません。

そんなポリファーマシーについて、きちんと見直している医療機関に対しては、
処方を見直すことによって得られるメリットもあるのです。
そのメリットである「ポリファーマシー加算」は、以下の通りです。

1. 入院時において6種類以上の内服薬(頓用薬及び服薬を開始して4週間以内の薬剤は除く)を処方されていた外来患者又は在宅患者について、複数の薬剤の投与により期待される効果と副作用の可能性等について総合的に評価を行い、処方内容を検討した結果、退院時に2種類以上減少した場合の評価が行われた。
薬剤総合評価調整管理料 250点(月に1回限り)

2. 外来受診時又は在宅医療受診時において6種類以上の内服薬(頓用薬及び服薬を開始して4週間以内の薬剤は除く)を処方されていた入院患者について、複数の薬剤の投与により期待される効果と副作用の可能性等について総合的に評価を行い、処方内容を検討した結果、受診時に2種類以上減少した場合の評価が行われた。
薬剤総合評価調整管理料 250点(月に1回限り)
連携管理加算 50点


改めてこの文章を確認すると、「1.」については、
急性期病院では加算取得が難しいのではないかと思います。

新たな疾患を見つけることで新たな薬剤が加わる場合も多く、入院期間の短い急性期病院の診療では
薬剤を見直して、削減することは困難です。

従って慢性期の医療機関や回復期リハビリ病棟など、長期に渡って入院可能な場合や、
かかりつけ医が長期に渡って処方を継続している場合には、内服薬を見直す・整理するチャンスかもしれません。

ご高齢の患者さんの中には、「この薬は〇〇先生から、20年も前からずっと変わらず処方してもらっている」
と胸を張っていってくださる患者さんもいらっしゃるのですが、
処方内容によっては「20年も見直されないまま、薬を内服し続けているのかぁ…」と、
医師である筆者としては考えてしまう場合もあるのです。

もちろん、長期に渡って内服を継続すべき薬剤もありますが、特に「内服薬の数が多い」、
「ずっと変わらずに同じ薬の内服を続けている」という場合には、
どんなお薬なのか、なぜ内服を継続する必要があるのかを、
かかりつけ医やかかりつけ薬局に質問・相談してみる
のも良いかもしれませんね。

実際に処方を整理しよう その 4

みんなで考える ポリファーマシー 6