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みんなで考える ポリファーマシー 3


実際に、処方を整理してみよう 1

病院やクリニックでは、年齢や体重といった身体機能、各臓器の臓器機能、
薬剤を飲み込むための嚥下機能、内服薬を管理するための認知機能などの患者さんの状態に合わせて、
多くの薬剤の中から どの薬剤を処方すべきかを医師が判断し、処方します。

しかし処方した薬剤を整理をするかしないかは 医師それぞれで、
それによって患者さんが服用する薬剤も増えてしまいます。

筆者は処方の整理が上手、というワケではありませんが、それでも少しでも
ポリファーマシーの問題に対処すべく、筆者が普段から気を付けているコツをお伝えしたいと思います。

処方整理のスイッチを入れろ!
筆者が処方整理のために普段から注意していることは、すごく簡単。
「処方薬を 服薬タイミングごとにまとめる」ことです。

筆者の場合、処方薬がバラバラに記載されていると全体としてどれくらいの薬剤が処方されているかが
分かりにくいため、処方が多いことに気づきにくいと感じています。

まずは処方を整理することで、自身の処方薬の全体像(量)を俯瞰することが大切だと考えています。
では、実際に処方を整理してみましょう。といっても簡単なことなのですが、下記に例を提示します。


内服薬:
・ アムロジピン     (5mg) 1錠  分1朝食後
・ 酸化マグネシウム (330mg)  3錠  分3毎食後
・ アスピリン      (100mg) 1錠  分1朝食後
・ ゾルピデム      (5mg) 1錠  分1就眠前
・ 乳酸菌製剤       3g       分3毎食後
・ ボグリボース    (330mg)3錠  分3毎食直前
・ 大建中湯        7.5g      分3毎食前

これを 内服タイミング毎にまとめると…
・ アムロジピン     (5mg) 1錠  
・ アスピリン      (100mg)1錠  分1朝食後
・ 乳酸菌製剤       3g        
・ ボグリボース    (330mg)3錠  分3毎食直前
・ 大建中湯        7.5g       分3毎食前
・ 酸化マグネシウム (330mg)3錠  分3毎食後
・ ゾルピデム      (5mg) 1錠  分1就眠前

厳密に言えば、ボグリボースの「毎食直前」と 大建中湯の「毎食前」は異なるかもしれませんが、
同じ食事前ということで1つにまとめて考えたとして、
それでも 毎食前後と寝る前で、1日で合計7回も内服するタイミングがあるということになります。

う~ん、多いですよね。私の場合、「何度も内服しなくてはならない状況を、何とかしてあげたい!」が、
処方整理のスイッチになります。自分だったら、まぁ確実に毎日飲み忘れてしまうそうですから…。

次回は、上記の処方を更に整理してみたいと思います。



実際に処方を整理しよう その2

みんなで考える ポリファーマシー 4