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管理栄養士が教える「高齢者への食支援」11


栄養補助のプランをたてよう

体重の低下や栄養状態の悪化に対して、カロリーや微量元素など、
栄養補給に必要な成分をバランスよく含む栄養補助食品は、手軽に利用でき、
長期保存も可能なため、非常に有用です。
だからといって、何も考えずに投与していればよいかというと、そうでもありません。
ちゃんと基準があるのです。
今回はその基準をご紹介し、計画的に栄養補助食品を利用するコツをご紹介します。

減少した体重をもとに戻すには、栄養補助食品を どれくらい飲むのか?
病院の管理栄養士である筆者は、高齢患者さんがご自宅へ退院する際に、
「毎月体重を計って、1か月で3%減ってしまったら栄養補助食品を活用してみてください」とお話しします。
たとえば、先月計測したときには50㎏だったのに、今月計ったら48.5㎏だったら、体重減少は3%となります。
1.0㎏の体脂肪を増やすには7,000kcalが必要と言われていますから、1.5kg分体重を戻すためには…、

7,000kcal × 1.5㎏ = 10,500kcal

のエネルギーを、今までの食事に追加しなくれはなりません。
仮に、エンシュアH(1缶375kcal)を飲むことにして、1日1缶を今までの食生活に追加すると…、

10,500kcal ÷ 375kcal = 28

…となり、28日後に1.5㎏増えていることが期待できます。
1缶飲むのが大変だという少食な方には、250mlを5回にわけて50mlずつを、
朝食・10時・昼食・15時・夕食と飲む
ようにと お伝えします。

栄養補助食品の購入方法
医薬品栄養剤は病院や診療所の医師に処方してもらえます。
食品はスーパーやドラッグストアの介護食品コーナーで購入できます。
大手スーパーのネットスーパーでも注文可能なものもあります。
大手お買い物サイトや介護食品専門のサイトやメーカー独自のサイトでも購入可能です。

栄養補助食品は飲料、ゼリー、ゼリー飲料などがあり、味や食感もさまざまです。
必要な時に、嗜好や嚥下機能に合ったものを選んで活用することで、
在宅生活を元気に過ごすことができると良いですよね。