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血液検査データの読み方:差がつく 生化学(6)尿酸

[2021.01.18]

データで読み解く 「尿酸」

尿酸というと、不健康なイメージがあると思います。レバー、卵・魚卵、干物、ビールなど、美味しいものを多量に摂取することで上昇するイメージから、贅沢病と言われてきました。ですから「尿酸高値=贅沢な食生活をしてきたのだろう」と患者さんを羨ましく思うのも分かりますが、単に贅沢度を測る指標ではないのです。

どうすれば尿酸値が上昇すのでしょうか。まず1つはintakeの増加=尿酸を多く摂取すること、もう1つは、outputの減少=尿酸の排泄障害、です。入るのが多いか、出ていくのが少ないか…。当たり前ですよね!

 

1. Intakeの増加   : レバー、卵・魚卵(いくら)、干物、ビールなどの過剰摂取
2. Outputの減少 : 排泄経路である「腎臓」の機能低下

 

従って、尿酸の排泄障害では腎機能にも注目する必要があります。特に高齢者では、Cr.の数値だけでは腎機能を正しく評価できない場合があるのでしたね(分からなければ、差がつく生化学(4)をチェック!)。もちろん慢性腎不全によって腎機能が低下していた場合には、例え病院食様な健康的な食生活をしていても、outputの減少によって尿酸値が上昇することがあります。この場合には、尿酸値を下げるためにアルプリノールなどの尿酸生成抑制剤を使用します。尿酸排泄促進剤を用いることもあるかもしれませんが、重度の腎障害のある方には禁忌薬となります。
アロプリノールについて、1つだけ覚えておいていただきたいのは、副作用として「汎血球減少症」が起こることです。簡単に言うと、「赤血球・白血球・血小板が減少すること」、です。高齢者では比較的よくみられる現象ですから、「貧血もあるし、白血球も血小板も少ない…」という時には、内服薬にアロプリノールがないことを確認してください。

 

痛風発作が起きたときの対処は?
「風が吹くだけで痛い」と言われるほど、痛風発作の疼痛は激痛です。母趾の付け根など、小関節の発赤や腫脹を伴う激痛が出現します。痛風の初期治療は「鎮痛」です。尿酸を低下させようと、慌てて「アロプリノール」を投与するべきではありません。むしろ急にアロプリノールを服用することで尿酸値が急激に変化し、また痛風発作を起こしかねません。アロプリノールは初期治療の鎮痛が充分にできるようになってからで遅くありません。

 

尿酸値の意外な有用性
実は、非常に有用な「脱水」の指標なのです。脱水→腎血流量低下→腎機能低下→尿中への排泄低下→尿酸が血中に溜まる、という経過で、高尿酸血症になります。「食事もとれていない方の尿酸値を計って何の意味があるのか?」と考えるのはもっともなのですが、そんなときだからこそ尿酸値を計ってみると、より正確に脱水を把握できるかもしれません。

→ 血液検査データの読み方:差がつく 生化学(7)コレステロール・中性脂肪

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