メニュー

血液検査データの読み方:血算総決算(2)「白血球」

[2020.12.24]

データで読み解く 「白血球」

血算」とは?
一般的に血液検査項目のうち、骨髄で造血される成分、すなわち「赤血球」・「白血球」・「血小板」の数値(濃度)を示したもの。基本的かつ重要な項目なので、分かりやすく解説していきます。

 

白血球とは?
主に「免疫」を担当する細胞。白血球には様々な成分があり、顆粒球系(好中球・好酸球・好塩基球)・単球系・リンパ球系に分類される。それぞれが担当する免疫の領域が異なり、白血球で幅広い外敵に対して対応することができる。

顆粒球 全血球の60%程度
・好球:細菌感染で重要な役割を果たす 👈重要‼
・好球:アレルギーで増加
・好塩基球:免疫反応には積極的に関与しない

 

リンパ球> 全血球の30~%程度
・Tリンパ球:末梢血のリンパ球の70~80%を占め、腫瘍・ウイルス感染細胞傷害に補助的に働く
・Bリンパ球:腫瘍・抗体(免疫グロブリン)を放出し、ウイルス感染細胞を間接的に傷害する
・NK細胞:Natural Killer細胞の略で、腫瘍細胞・ウイルス感染細胞を直接的に傷害する細胞

 

単球系
・成熟すると マクロファージとなり、老廃物や異物(細菌など)を直接 貪食する

 

白血球で読み解く、原因疾患
白血球数が増加する疾患   👈重要!!
  → 細菌感染、創傷(特に細菌感染が伴う場合)、痛風・偽痛風、膠原病の一部

白血球数が増加しない疾患  👈重要‼
  → ウイルス感染マイコプラズマ肺炎などの異型肺炎、膠原病の一部、重症細菌感染の超急性期

 

「いわゆる風邪ですね…、抗生物質を出しておきましょう!」、は間違い!
風邪=感冒はウイルス感染によるものです。細菌感染が原因ではありませんから、抗生物質も必要ありません。もちろん、白血球数も増加しません
しかし風邪だと思って血液検査をしてみると、白血球数が増加している場合があります。感冒に続いて気管支炎や肺炎を合併しているか、別の細菌性の炎症性疾患が隠れている可能性があります。高齢者では肺炎や気管支炎、それと尿路感染の頻度が多いため、それらを疑いつつ、広い視野で診療にあたる必要があるのです。

 

「左方移動」って何?
「左方移動」って、聞いたことがあるかもしれませんが、どんな現象か、ご存知ですか?好中球が時間軸にそって、図のように左から右へと、核が分葉することで成熟していくわけですが、細菌感染が起こると感染に対抗するために多くの新しい好中球が作られます。つまり若い好中球がたくさん作られるのです。このため白血球全体としては、より若い、図の「左側=左方」に分布が移動する、ということなのです。つまり「左方移動」とは、「現在進行形の炎症反応がある」ことを意味しているのです。

→ 血液検査データの読み方:血算総決算(3)「血小板」

 

 

 

 

 

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME