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教えて! 回復期リハ7

[2021.06.14]

回復期リハ病棟でリハビリすると、どこからどこまで改善するのか?

前回は、疾患ごとのFIM利得についてお話ししましたが、運動機能の改善に比べて、認知機能を改善させることは難しい、ということをご理解いただけたのではないでしょうか。では今回は、回復期リハ病棟でリハビリをすると、FIMがどこからどこまで改善するのか、年代ごとに比較してみてみましょう。2020年3月に 回復期リハビリテーション病棟協会が発行した「回復期リハビリテーション病棟の現状と課題に関する調査報告書」をもとに、要点をまとめると、この表のような結果になりました。

 

  入棟時 FIM 退棟時FIM FIM利得
2002年 80.8 96.9 16.1
2010年 73.6 88.9 15.3
2019年 68.8 91.8 23.0

 

2002年、2010年、そして2019年を比較すると、いくつか傾向が見えてきます。

まず入棟時FIMで比較すると、年を追うごとに、入棟時のFIMが低下しています。様々な要因もあるとは思いますが、回復期リハ病棟では、よりFIMが低い、つまり より重度の患者さんを受け入れるようになった、と言えるでしょうか。また変動はあるものの、退棟時のFIMが おおむね90点台で退院する、と考えておけばよいでしょう。前回もお伝えしたように、FIM利得は23.0点となっており、時代と共に上昇している印象があります。

患者さんご本人・ご家族の状況によっては、例えFIMが90点台を超えていても、自宅退院できない場合があり、逆にFIMが低くても、自宅退院の方針となることもあります。最終的に、退院先を決めるのは、患者さんご本人やご家族であって、医療者ではないのですから。しかし当然、医療者としての見解を求められることはあるはず。その目安が、退棟時のFIMが90点台であること、なのです。従って、リハビリによってFIMが80点以上になってきたら、そろそろ退院支援を始めてもよい時期かもしれませんね。

 

では、退棟時のFIMが、自宅退院可能なレベルよりも低いときは、どのように対処すべきでしょうか。分かりやすく、下の図に従って説明すると、①では、ご本人の機能(FIM)が、退院可能レベルを超えているため、目標の環境に退院可能となります。しかし②のように、ご本人の機能が目標に届かなかった場合は、③のように、環境整備やサービス導入によって、実際の患者さんの機能レベルにまでハードルを下げてあげれば、目標の環境に退院することができるのです。しかし環境整備やサービス導入にも、準備の時間が必要ですから、目標とする環境の情報を事前に集めておき、ご本人の機能と比較しながら退院調整をしていく必要があります。

 

→ 教えて! 回復期リハ8

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