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教えて! 回復期リハ5

[2021.06.07]

FIM利得・FIM効率・実績指数

前回、回復期リハ病棟でリハビリを行うと、高い確率で在宅復帰できることをご説明しました。では、どんな方が、どの程度回復するのでしょうか?シリーズの第3回でもご紹介したFIMを使ってご説明しましょう。

 

FIMは、運動項目13項目、認知項目5項目の、合計18項目からなるリハビリ業界独特の評価なのですが、今後は看護分野にもADLや認知機能を表す指標として導入されていくことになります。前回もご説明した回復期リハ病棟の平均的患者像ですが、FIMで表すと、どのようになるのでしょうか?どのくらい良くなったのかは、退院時のFIMと入院時のFIMの差で表現されます。これを、FIM利得と言います。

 

FIM利得 = 退院時FIM – 入院時FIM

(距離)

リハビリのスタート(入院)からゴール(退院)まで、どのくらいの距離か(改善したか)、というイメージですね。これに対して、どのくらい素早く改善させたか、という目安もあります。それが、FIM効率です。

FIM効率 = FIM利得 ÷ 在院日数(入院期間)

(速さ)    (距離)   (時間)

 

先程、FIM利得を距離に例えてお話ししましたが、そのFIM利得を時間で割るのですから、「距離÷時間=速さ」となるわけです。つまり、FIM効率は 回復の「速さ」を表しているのですね。

では、改善が速ければそれでよいのか、というと、そうではありません。特に多くの施設間でリハビリの良し悪しを判断しようとするなら、公平な基準が必要です。入院期間は患者さんによってバラバラですから、もしリハビリ入院可能な最長期間まで入院していたら…、で比較するとよいのではないでしょうか。ちょっとややこしくなりますが、計算式にすると…、

 

 

何だかややこしいですね。ポイントは2つ。まずは、FIMの運動項目しか計算対象にならないこと、です。そしてもう1つは、分母の部分、です。例えば、運動器疾患で30日で退院した患者さんであれば上限日数は90日ですから、分子の値を3倍する、というイメージです。つまり短期間で患者さんを改善させた方が、実績指数は高い値になるわけです。FIM効率と同じように、実績指数にも 速さの概念が盛り込まれているわけですね。

急性期病院であれば、DPC(包括医療費支払い制度)のように入院期間をなるべく短縮するための仕組みがあります。回復期リハ病棟では、実績指数を使うことで、リハビリの回復にスピード感を持たせているわけですね。早期から集中的にリハビリを行う回復期リハはの効果は、やはり発症から早期である方が効果があります。患者さんのためにも、医療者が患者さんの回復のスピードを意識するのは大切なことなのかもしれません。 

次回は、回復期リハ病棟でリハビリをすると、患者さんは何が、どの程度回復するのか、ご説明します。

 

→ 教えて! 回復期リハ6

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