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教えて! 回復期リハ 番外編3

[2021.07.19]

のぞいてみよう、ドイツのリハビリ

前回は、日本とドイツでは急性期医療機関での入院治療期間だけでなく、その後のリハビリ入院においても 大きな違いがあることが分かりました。それは、リハビリをする患者さんの 病棟での過ごし方やリハビリに臨む姿勢です。この点は前回の「教えて!回復期リハ 番外編2」の表にも記したとおりですので、分からない方はご覧ください。

確かに、入院期間が短いと、入院期間中にリハビリをしないと充分に改善しないままで退院することになるケースもあると思います。そうならないためにも、骨折をして手術をして、1週間後にリハビリ病棟・病院に移って、そこから2週間で退院となれば、だれでも頑張るしかないですよね。

ドイツで訪問した病院の入院病棟をのぞいてみると、非常に閑散としていて、患者さんはほぼ誰も病室にいないのです。その理由は、個別のリハビリを行っている以外の時間は、患者さんが自主的にトレーニングを行っているから、なのです。

リハビリの時間以外の時間に自主トレをするとして、他にはどのようにすごしているのでしょうか。それは勉強しているのです。下の写真は、病院内にある講堂ですが、職員用や会議用として使うだけでなく、「健康増進」や患者さん自身の「病気への理解」を目的に行う「健康教室」でも利用されています。これらの授業を担当するのは、医師・リハビリの療法士・看護師・薬剤師・栄養士など多岐にわたり、患者さんの病気への理解を深め、早期回復や 再発予防に役立っています。入院患者さんは、身体的条件が許す限り、これらの「健康教室」への参加が(少なくとも見学した病院では)必修となっているそうです。「健康教室」で使用するテキストも患者さんに配布され、入院治療を終えた後も、自身の病気の治療や健康増進に対して 自主的に取り組むことができるよう配慮されているのです。

 

 

こうしてドイツの医療をみてみると、「健康は誰のものか」、「健康を守るのは誰か」、といった根源的な疑問が思い浮かびます。あくまで筆者の印象ですが、儒教的な考えのある日本と、自主自立の欧州、といった違いが、こうした医療体制・医療システムにも反映されているように思えました。ですから仮に、ドイツのリハビリ医療が素晴らしいと思って導入しても、日本では すぐには定着しないかもしれません。しかし、病院で過ごす時間をどのように活用するか、入院期間中にどのような医療を提供するべきか、医療者自身も考える必要があるように思います。

 

→ 教えて! 回復期リハ 番外編4

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