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心電図、ホンキのキホン(11)ドキドキさせてよ、ペースメーカー

[2021.02.11]

ドキドキさせてよ、ペースメーカー

 

ペースメーカーは、これまでの勉強会の流れでは「不整脈」・「虚血」の双方の疾患に関連します。「不整脈」があると、正常な脈がでないことで心臓の筋肉に不規則な電気信号が送られたり、または電気信号そのものが送られなかったりして、筋肉(心筋)が正しく収縮せず、その結果、心臓の中にある血液を充分に送り出せなくなってしまします。例えば、手足の筋肉がけいれんしている状態を想像すると、イメージがつかめるのではないでしょうか。この状態を回避するために、「正しいリズムで電気信号を送る」のがペースメーカーです。また「虚血」では、たとえば みぎ冠動脈の狭窄があると みぎ冠動脈で栄養されている「洞結節」の機能が低下し、洞調律が保てなくなります。前下行枝の虚血では「房室結節」や「心室中隔」の虚血によって伝導路が途絶えたり、伝導障害が起きるなどして、電気信号が心臓の筋肉内を迂回しなくてはならなかったり、伝わらなかったりします。この、「電気刺激が伝わらない状態」を、機械的に解決するのがペースメーカーなのです。(この辺りが分からなかったら、このシリーズの(1)と(2)、(7)を復習!)

心臓は人間にとって最も重要な臓器の1つ。動き始めてから、1日10万回、長い方だと100年以上、休まず動いています。ご高齢の方であれば、生まれてから一度の不整脈も起こさずに生きている方は(恐らく)皆無で、不整脈は誰にでも起こりうるもの、です。いきなり命に係わる不整脈もありますが(分からなかったら、この心電図シリーズの(5)(6)を復習!)、多くの場合、様々な代償機能・予備の機能によって生命が維持されます。しかし生命が維持されたとしても、機能が低下して日常生活もままならない場合、ペースメーカーを使って問題を解決することがあります。

救急の現場で使用するペースメーカーは、「一時的(テンポラリー)ペースメーカー(図1)」といい、図2のように 心臓の中に電気刺激を伝える電極を挿入して使用します。しかし慢性期の病院では、テンポラリーは なかなかお目にかからないかもしれませんね。

図1

図2

急場をしのいだら、ゆっくりと後日に「恒久的(パーマネント)ペースメーカー(図3)」を挿入します。パーマネントは皮膚の下に埋め込まれているため、鎖骨下の皮膚が 少し盛り上がっている程度にしか目立ちません(図4)電池寿命は5~10年程度と長く、年余に渡って心臓を刺激し続けます。

図3

図4

 

→ 心電図、ホンキのキホン(12)ペースメーカー、アレコレ

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