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そうだったのか! 就労支援4

[2021.07.01]

法定雇用率とは?

医療職の方に限らず、皆さんも一度は「障害者雇用」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか?少子化による人口減少にともなって人材難となるなか、企業は働き手を得ることができ、障害のある方は労働する権利と労働による対価を受け取ることができるという点で、雇用する側・される側の双方にメリットがあります。社会生活を営むうえで広く相互理解が求められる昨今、制度や雇用する企業が労働環境を整えることで、障害がある方であっても労働を通じて主体的な生活を営むことができる世の中になってきていますが、障害という「個人」の課題を、「家族」、「地域」、「行政」、「制度」、「企業」へと、段階的に共有する範囲を広げることで、社会全体の課題として捉えていく大きな社会的潮流の一環でなのです。そこで障害者雇用を促す目的で、「法定雇用率」が定められるようになりました。

 

法定雇用率とは?

民間企業や国・地方自治体などの事業主は、その「常時雇用している労働者数」の一定の割合以上の障害者を雇用しなくてはなりません。その割合は「障害者雇用率制度」という制度で定められており、これまで段階的に変更・再計算されてきました。具体的な数値は、以下の表の通りになります。

事業主区分 法定雇用率
民間企業 2.3%
国・地方教協団体等 2.6%
都道府県等の教育委員会 2.5%

数年前までは、2.0%でしたから、「従業員50人に1人」以上と、計算しやすかったのですが、段階的に数値が引き上げられ、2021年3月1日から上記の数値になりました。上記と同様の言い方にすれば、「従業員43.5人に1人」以上の障害者を雇用することが義務付けられましたつまり、「従業員が43人なら障害者1人」、「従業員が44人なら障害者2人」ということになります。法律で義務付けられた数値ですので、義務を果たしていない事業主に対しては、「障害者雇用給付金」として、不足1人あたり 月5万円を納付する義務が課せられ、逆に障害者雇用に積極的な企業には「障害者雇用調整金」報奨金制度が設けられています。

障害者雇用を促す目的で「法定雇用率」を定めたことで民間企業、国・地方自治体などの事業主に義務を課すと同時に、企業の負担を減らすために補助もしている、ということですね。

 

皆さんが医療者として関わった患者さんが、退院後にどのような社会制度を利用していくかを一緒に考えていくうえで、少しだけ、こうした制度についても知っておくと、何かの役に立つかもしれませんね。

 

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