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そうだったのか! 就労支援2

[2021.06.24]

就労支援、年代ごとの特徴

 

病気療養中の患者さんには、自宅退院するだけでなく、復職を視野に入れいてリハビリ・療養している方も大勢いらっしゃいます。患者さんの年代によって、就労支援上、どのような利点や課題があるか、以下の表にまとめてみました。

 

青年期であれば、社会経験の不足によって学ぶべきビジネススキルは多いと思いますが、新しい環境にも順応しやすいと言われています。社会経験が少ないことで、自身の職業的アイデンティティが確立されていない時期だからこそ、キャリアチェンジも容易になる、というわけですね。特にコロナウイルス感染による影響が多い社会情勢によって、リモートワークが増えた昨今、デジタルデバイスへの親和性の高さは、大きな利点になります。特に病後の障害によっては、「通勤」が大きな課題となる場合も少なくなく、リモートワークは、自宅と勤務地との距離に関係なく復職できることで復職の可能性を高めると期待されています。

壮年期は、まさに働き盛りであり、それまでに培った職業的スキルを活かして、元の職場への復帰も可能かもしれません。しかし子供の養育と親の介護といった経済的負担が増大しやすい時期でもあるため、復職は非常に重要な課題となります。またデジタルデバイスに対しても順応できる方も少なくなく、営業職→事務職など、職場内での配置転換に対しても比較的柔軟に対応できるといった強みもあります。

中年期では、新たな環境へのキャリアチェンジが難しくなってきます。また壮年期から中年前期と同様に、経済的負担が増大しやすい年代です。ただし、がんや脳血管疾患の症例が増える年代でもあり、就労支援のうえでは症例数が多い世代です。勤務先での地位も高くなるにつれて給与も上昇する世代ですので、この時期の所得が減少することで、生活上も大きな影響を及ぼしかねません。なお、末期がんや脳血管疾患の方は、40歳以上になれば介護保険が利用できるようになります。

老年期になるとキャリアチェンジは困難であり、家族経営の企業や縁故のある職場への復帰以外は難しくなります。そのために新たな所得を得られない場合もあり、年金の受給が大切になってきます。

 

どんな方でも、自身の仕事・生活の範囲外のことは、知らないことが多いものです。医療者であれば、医療界以外のことは分からない、といった方も多いと思います。こうした退院後の生活をイメージして臨床の現場に臨むことで、ご自身が担当される患者さんが病後に職場復帰をはたすための手助けになるかもしれません。

 

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医療ソーシャルワーカーが教える退院支援のコツ

→ 一歩前進! 退院支援1

 

「介護保険」を徹底解説!

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