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これなら分かる! 向精神薬4

[2021.05.13]

「ベンゾ、使用上の注意」  「アルコールの効果」

ベンゾ、使用上の注意

前回お話したように、ベンゾに対する規制はいろいろと厳しくなってはきているのですが、それでもいまだにドクターショッピングをして何ヶ所かの病院から薬を集めているような方もいます。また、「せっかくベンゾ減らしたのに!」とか、「あえて使ってないのに!」っていう患者さんが他科のクリニックでベンゾをもらっていた(悪気なく、というか気づいてないときもあります。この辺はやはり種類が多すぎるのも原因ですね)という場合もガックリします・・・。前回ご紹介した 代表的なベンゾを再度確認してみると…、

【抗不安薬】
ロフラゼプ酸エチル(メイラックス®️)、ジアゼパム(セルシン®️、ホリゾン®️)、ロラゼパム(ワイパックス®️)、アルプラゾラム(ソラナックス®️)など

【睡眠薬】
フルニトラゼパム(サイレース®️)、ブロチゾラム(レンドルミン®️)、トリアゾラム(ハルシオン®️)など

 

と、数多くのベンゾがあるのでしたね。こういった問題点に関しては、いま以上に病院や薬局同士の連携強化、処方薬を一元管理できるような情報共有システムが構築されていくことが望まれますが、現状でも少なくともお薬手帳で必ずチェックするようにしましょう。多くのベンゾが併用されている場合や長期連用の場合など、気になる点があれば 他のかかりつけ医に問い合わせしてみることをお勧めします。

日本はこういった点でやや遅れている感もありますが、日本に限らず乱用、依存の問題は海外でも問題になっています。フルニトラゼパム(サイレース®️)など、一部の薬剤は国によっては、そもそも医薬品としてすら認められず、麻薬と同等の扱いになっているものすらあります。そういう国に許可なく海外旅行などでうっかり持ち込んでしまい、それが発覚してしまうと問題になってしまうことも考えられるので注意が必要です。

それ以外にも、ベンゾは事故や事件との関連が指摘されるようなこともあり、ベンゾ内服中は交通事故のリスクが有意に上がるという指摘をした報告などもあります。また、過鎮静と健忘という副作用が犯罪に悪用されることもあるため、飲み物に溶かしても分かるように着色されている薬もあるくらいです。効果が増強してしまうため、アルコールとの併用は絶対にやめるべきであり、飲酒習慣があってアルコールをやめられない人にはベンゾを選択しないことが大切です。その人の飲酒状況を含めて生活歴についてしっかりとチェックも必要ですね。もちろん機会飲酒だって注意は必要ですから、処方時にしっかりと説明しておくことが大切です

 

・種類が多いため、患者さんも、医療者も気づかないうちに、何種類ものベンゾを併用してしまっている場合も!
・処方の際には、他のクリニックからも ベンゾが処方されていないか、お薬手帳でチェック!
・アルコールとの併用は止めよう!

 

ベンゾ と アルコールの意外な効果(?)
ちなみに、実はベンゾを内服して寝ると浅い睡眠が増えるため、睡眠の質は下がると言われています。つまり、よく眠れたなって思ってもあまり疲れは取れていなかったりします。アルコールに関しても同様で、飲むとよく眠れるといまだに思っている人がいますが、実際は睡眠の質は下がり、さらにアルコールの場合、体内にアルデヒドという覚醒物質もたまるため、短時間で覚醒し、余計に不眠にもなります。

 

次回はベンゾの副作用について少し詳しく触れていきたいと思います。

 

→ これなら分かる! 向精神薬5

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