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これだけ! 抗生物質1(オマケ の 培養検査)

[2021.03.01]

抗生物質とは?
ものすごく簡単に言うと、細菌を中心とする病原微生物の増殖を抑える(やっつける)薬剤です。大切なのは、ウイルスには効果がない、ということ。ではウイルスに対する薬剤は?、と思う方も多いかもしれませんが、それは、抗ウイルス薬ですね。抗ウイルス薬は、インフルエンザウイルスや肝炎ウイルス、HIVウイルスなど、限られたウイルスに対する薬剤以外は存在しません。更に、いわゆる抗生物質以外にも、真菌に対する抗真菌剤や寄生虫に対する薬剤もあります。
話をもとに戻して、ここでは抗生物質について、基本的、かつ重要なポイントをおさらいしましょう。

 

覚えておきたい 抗生物質、2種類

1)βラクタム系
抗生物質の基本的な構造である「βラクタム環」という構造に由来する抗生物質の全てを、βラクタム系抗生物質、と呼びます。このβラクタム環構造をもつ抗生物質はとても多く、A:ペニシリン系、B:セファロスポリン系、C:カルバペネム系などが、このβラクタム系抗生物質に含まれます。

A:ペニシリン系:抗生剤の元祖であるペニシリン(PCG)、誤嚥性肺炎に使うスルバシリン(ABPC/SBT)など。
B:セファロスポリン系:いわゆるセフェム系。βラクタムとしては異例のセフトリアキソンなど。
C:カルバペネム系:ペネム系と呼ぶことも。メロペネムなどがある。慎重な投与が必要。

 

2)ニューキノロン系:万能な抗生物質。レボフロキサシン(LVFX)が有名。慎重な投与が必要。

 

ここでいきなり重要なことを言います。βラクタム系は、基本的に複数回に分けて投与したほうがよいのです。だから誤嚥性肺炎で用いるスルバシリンも、腎機能が正常なら1日4回投与が基本ですし、その分、点滴管理をする看護師さんは忙しくなってしまうのですが…。しかし例外があって、セフトリアキソンは腎機能に関係なく1日1回投与が可能なのです。

 

ニューキノロン系は非常に有用な抗生物質で、一般的な細菌感染だけでなく、結核などの特殊な菌にも効果を発揮します。たとえどんな原因菌であっても有効であり、従って原因のはっきりしない重症感染症には非常に都合がいいのです。そして、ニューキノロン系抗生物質について もう1つ覚えておくべき点は、投与は1日1回投与、ということです。

 

しかし上記の通り、ニューキノロン系、同じく重症感染症で使用するカルバペネム系抗生物質は、その効果を発揮する幅広さ、効果の高さから、抗生物質としては「最後の一手」的な存在であり、本当に必要な場面を選んで使う必要があります。こうした貴重な抗生物質の乱用は、新たな耐性菌を生むことになるからです。

 

オマケ:「培養検査」について、2つ

  • 喀痰培養の検体のうち、「良い検体」とされるのは、「扁平上皮が少なく、白血球が多い痰」です。「扁平上皮」は口腔内に多いため、扁平上皮が多いと、ただ「口の中の雑菌を培養」していることになってしまいます。
  • 血液培養は、2セットが原則。原因菌を正しく診断できる確率は、1セットで60%、2セットなら90%なのです。

 

→ これだけ! 抗生物質2

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