血液検査データの読み方:差がつく 生化学9 カルシウム
データで読み解く 「Ca.」
Ca.は、高ければ高いほどいいの?
高齢の患者さんには、骨折後の方や、その基礎として、骨粗鬆症を持つ方も多くいらっしゃいます。
特に女性であれば、閉経後に骨粗鬆症が進むため、大腿骨や脊椎の骨折も多くみられます。
骨粗鬆症や骨折後の治療としては、最近では注射や飲み薬など、
多くの薬剤が発売されるようになりました。
これまでよく使用されてきたのが、
1)Ca.製剤 と、
2)ビタミンD製剤 です。
これらの薬剤を内服している方の場合に多くみられるのが「ビタミンD中毒」・「高Ca.血症」です。
Ca.の値は、栄養状態の目安でもあるアルブミンの値によって影響を受け、変動します。
これはCa.が血液中ではアルブミンと結合しているためであり、
そのことを考慮に入れた「本当のCa.の値」は、以下の計算式で計算できます。
高齢の患者さんには、骨折後の方や、その基礎として、骨粗鬆症を持つ方も多くいらっしゃいます。
特に女性であれば、閉経後に骨粗鬆症が進むため、大腿骨や脊椎の骨折も多くみられます。
骨粗鬆症や骨折後の治療としては、最近では注射や飲み薬など、
多くの薬剤が発売されるようになりました。
これまでよく使用されてきたのが、
1)Ca.製剤 と、
2)ビタミンD製剤 です。
これらの薬剤を内服している方の場合に多くみられるのが「ビタミンD中毒」・「高Ca.血症」です。
Ca.の値は、栄養状態の目安でもあるアルブミンの値によって影響を受け、変動します。
これはCa.が血液中ではアルブミンと結合しているためであり、
そのことを考慮に入れた「本当のCa.の値」は、以下の計算式で計算できます。
【 本当のCa.の値を求めるには… 】
本当のCa.の値 = 検査結果のCa.値 + (4 – アルブミン値)
本当のCa.の値 = 検査結果のCa.値 + (4 – アルブミン値)
例:
腰椎圧迫骨折に対する急性期加療を行い、リハビリ病棟に転院してきた症例。
入院時よりやや傾眠傾向だったが、入院後に意識障害が顕著に。
入院時の血液検査では、Ca.が14.1mg/dl、Alb. 2.8g/dlなので、
本当のCa.値は…
腰椎圧迫骨折に対する急性期加療を行い、リハビリ病棟に転院してきた症例。
入院時よりやや傾眠傾向だったが、入院後に意識障害が顕著に。
入院時の血液検査では、Ca.が14.1mg/dl、Alb. 2.8g/dlなので、
本当のCa.値は…
=14.1 + ( 4 – 2.8 )
=15.3 ・・・ ということですね!
Ca.の値は、定期的に検査する必要があるか?
骨粗鬆症の診断を受けた方や、骨折後の患者さんに対しては、
医師から上記のCa.製剤やビタミンD製剤の処方がなされることが少なくありません。
しかしその後の血液検査データで、Ca.の値を必ず測定しているかと言われると、
医師によってバラバラだと思います。
ですから毎回測定する必要はないかもしれませんが、
特にCa.を上昇させ得る薬剤の投与を開始した後、2週間から数か月は、
Ca.値に変動がないことを確認したほうが安心ですね。
Ca.が高いことで出現する症状は 他にも多くありますが、
最も顕著な症状の1つが意識障害です。
一般的に「本当のCa.値」が12を超えてくると意識障害をきたすと言われています。
高Ca.血症をみつけたとき、まず何をする?
本当のCa.値が高い場合、特に内服薬の影響が考えられる場合には、
原因となる薬剤の中止を検討してください。
特に意識障害がある症例では 食事や水分も充分に摂取できないと思われますので、
腎機能や心機能を考慮しながら補液を行ってCa.の尿中への排泄を促すことで、
より速やかに意識障害が改善する可能性があります。
上記の例として提示した症例では、内服中止と点滴開始で、
2日後には意識障害が改善し、会話も可能になりました。
内服の影響が考えにくい場合には、Ca.を上昇させるホルモンを分泌するホルモン産生腫瘍など、
その他の原因も考慮すべきでしょう。
骨粗鬆症の診断を受けた方や、骨折後の患者さんに対しては、
医師から上記のCa.製剤やビタミンD製剤の処方がなされることが少なくありません。
しかしその後の血液検査データで、Ca.の値を必ず測定しているかと言われると、
医師によってバラバラだと思います。
ですから毎回測定する必要はないかもしれませんが、
特にCa.を上昇させ得る薬剤の投与を開始した後、2週間から数か月は、
Ca.値に変動がないことを確認したほうが安心ですね。
Ca.が高いことで出現する症状は 他にも多くありますが、
最も顕著な症状の1つが意識障害です。
一般的に「本当のCa.値」が12を超えてくると意識障害をきたすと言われています。
高Ca.血症をみつけたとき、まず何をする?
本当のCa.値が高い場合、特に内服薬の影響が考えられる場合には、
原因となる薬剤の中止を検討してください。
特に意識障害がある症例では 食事や水分も充分に摂取できないと思われますので、
腎機能や心機能を考慮しながら補液を行ってCa.の尿中への排泄を促すことで、
より速やかに意識障害が改善する可能性があります。
上記の例として提示した症例では、内服中止と点滴開始で、
2日後には意識障害が改善し、会話も可能になりました。
内服の影響が考えにくい場合には、Ca.を上昇させるホルモンを分泌するホルモン産生腫瘍など、
その他の原因も考慮すべきでしょう。
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